個人でネットショップを開業したいと思った場合の有力な選択肢に「Amazonマーケットプレイス」があります。
多くの人が利用しているAmazonですが、Amazonショップ開設の手順を知っている人はあまりいないのではないでしょうか。
今回の記事では、Amazonショップ開設の手順を紹介するとともに、Amazonで出品するメリット・デメリットや、住所バレを防ぐ方法について解説します。
Amazonマーケットプレイスとは
Amazonマーケットプレイスとは、Amazonが提供する電子商取引プラットフォームです。
Amazonマーケットプレイスに出品者として登録すると、Amazonが直接販売している商品と同様に、任意の商品を新品や中古で販売することができます。
個人でネットショップを運営する場合と比較すると、Amazonのブランドにより顧客から信用度を得られる点が最大のメリットと言えるでしょう。
またAmazonマーケットプレイスにはAmazonマーケットプレイス保証というサービスがあり、商品を購入した顧客から返品や返金の申請があった際にAmazonが代わりに返品・返金の手続きを行ってくれます。
Amazonマーケットプレイスには大口出品と小口出品があり、販売手数料や利用できるサービスの有無に違いがあります。
毎月50以上の商品を販売する予定があるなら、大口出品がおすすめです。
Amazonで出品をするために必要なもの2選
Amazonで出品をするためには普段使用しているアカウントとは別に出品者用のアカウントを作成する必要があります。
出品者用アカウント作成時に必要なものは以下の2つです。
・顔写真入りの身分証明書
・過去180日以内に発行された各種取引明細書
顔写真入りの身分証明書
パスポートや運転免許証を用意しておきましょう。
マイナンバーカードも顔写真入りの身分証明書ではあるのですが、出品者用アカウント作成時には利用できないので注意が必要です。
提出前には以下の事項を確認してください。
・身分証に記載のある氏名はセラーセントラルに登録する情報と一致している
・身分証には顔写真が入っている
・身分証は有効期限内である
・スマートフォン等で撮影した画像、または原本のスキャンデータの提出が必要
・スクリーンショット(画面キャプチャ)は審査対象外となる
・画像またはPDFデータはカラーである(白黒は審査対象外)
・ファイル形式は次のいずれかである:* .png、* .tiff、* .tif、* .jpg、* .jpeg、* .pdf.
・ファイル名に絵文字や特殊記号(例: $, &, #)を使用していない
引用:Amazon本人確認手順 本人確認の必要書類 https://sell.amazon.co.jp/sell/identity-verification
過去180日以内に発行された各種取引明細書
クレジットカードの利用明細書、インターネットバンキング取引明細書、預金通帳のいずれかを準備しましょう。
提出前には以下の事項を確認してください。
・スクリーンショット(画面キャプチャ)及び画面を撮影した画像は無効である
・氏名、請求先住所、銀行情報(クレジットカード会社の情報)が確認できる
・発行日または取引履歴のページが確認できる
・クレジットカードやキャッシュカード自体の画像やスキャンデータは無効である
・提出書類はパスワードで保護しないこと
・ファイル形式は次のいずれかである:* .png、* .tiff、* .tif、* .jpg、* .jpeg、* .pdf.
また提出する書類によって異なる注意事項があるため、それぞれ紹介します。
・クレジットカードの利用明細を提出する場合
スマートフォン・携帯電話・デジタルカメラ等で撮影をした画像ファイルまたはスキャンデータを提出してください。
Webの利用明細を提出する場合はPDF形式でダウンロード可能な利用明細のみとなります。
CSV形式やExcelの利用明細は審査の対象外となるので注意しましょう。
・インターネットバンキング取引明細書を提出する場合
過去180日以内の入出金履歴が確認できる取引明細をPDF形式で提出してください。
CSV形式やExcelの利用明細は審査の対象外となります。
・預金通帳を提出する場合
過去180日以内の最終取引履歴が確認できるページと名前が記載されているページをスマートフォン・携帯電話・デジタルカメラ等で撮影をした画像ファイルまたはスキャンデータを提出してください。
引用:Amazon本人確認手順 取引明細書 https://sell.amazon.co.jp/sell/identity-verification
Amazonで出品をする流れ
Amazonは以下の流れで出品を始めることができるようになります。
ステップ1:出品用アカウントを登録する
まずは出品用アカウントを登録しましょう。
上記の2つ(顔写真入りの身分証明書、過去180日以内に発行された各種取引明細書)に加え、ビジネス用のメールアドレスまたは既存のAmazonアカウント、電話番号、有効なクレジットカード、銀行口座番号が必要です。
アカウントを作成すると登録したメールアドレスに確認コードが届くため、確認コードを入力してください。
次に業種を選択しましょう。
業種は国有企業(法人)・上場企業(法人)・非上場企業(法人)・チャリティ(法人)・個人の5つがあります。
公務員は国有企業(法人)、NPO法人等はチャリティ(法人)、個人事業主は個人を選択してください。
以降は個人と法人で手順が異なるため、それぞれ紹介します。
・法人の場合
登記簿謄本を用意し、法人番号や住所などのビジネスの情報と出品者の情報を入力してください。
次に、クレジットカードの情報とストア名などのストアの情報を入力し、本人確認の書類をアップロードすれば登録の手続きが完了します。
・個人の場合
法人の場合と同様に出品者の情報、クレジットカード情報、ストアの情報を入力した後、本人確認の書類をアップロードすれば手続き完了です。
引用:Amazon出品用アカウント登録手順 https://sell.amazon.co.jp/sell/account-registration?ref_=sdjp_sell_accreg_i
ステップ2:出品者プロフィールの設定
次に、購入者に表示される出品者プロフィールを設定しましょう。
プロフィールを設定することにより、購入者からの信頼が得られます。
設定する手順は以下の通りです。
Amazonセラーセントラルのページにある「設定」から「情報・ポリシー」を選び「出品者情報」をクリックしてください。
出品者情報のページが開かれるので、任意のプロフィールを入力し保存します。
24時間以内に入力した文章が反映されます。
ステップ3:商品の登録をする
実際に商品を登録してみましょう。
登録したい商品のASINが既にAmazonに登録されている場合は、セラーセントラルの商品登録ページにASINを入力すると登録したい商品が表示されるため、後述する「商品タイプの選択」と「重要情報の入力」がスキップされます。
ASINが登録されていない商品の場合は「Amazonで販売されていない商品を追加します」をクリックしてください。
「商品タイプの選択」では、商品のカテゴリーを選択します。
「重要情報の入力」では、商品名やブランド名、メーカー名などの必須項目を入力します。
次に、出品情報を入力します。
入力する箇所は基本的に販売価格のみです。
「フルフィルメントチャネル」については、小口出品なら「私はこの商品を自分で発送します」を、大口出品なら「Amazonが発送し、カスタマーサービスを提供します」を選択してください。
ここまでの手順で商品の登録自体は完了していますが、このままだと商品の画像が表示されないため、最後に画像の登録を行いましょう。
画像は最大8枚まで登録できます。
Amazonで出品をするメリット
商品を販売するなら自作のネットショップを開設することもできますし、Amazonの他にも同様のサービスはいくつかありますが、Amazonでの出品には以下のようなメリットがあります。
・出品の費用が安い
・Amazonの集客力が高い
・入金サイクルが早い
出品の費用が安い
Amazonは大口出品と小口出品の2つの出品方法がありますが、どちらの出品方法も出品にかかる費用は比較的安めです。
大口出品の場合は月額4,900円かかりますが基本成約料が無料、小口出品の場合は月額費用はかかりません、基本成約料が商品が1回売れるごとに100円かかります。
販売手数料はどちらも8%~15%です。
毎月の販売数が50以上なら大口出品のほうが出品費用が安くなるため、どれぐらいの販売数を想定しているかによって出品方法を選択するようにしましょう。
Amazonの集客力が高い
Amazonは数あるネットショッピングサイトの中でも月間利用者数がトップクラスに多いです。
そのため、Amazonに出品することは、Amazonの集客力の恩恵を最大限受けられることを意味します。
集客力の高さはそのまま売り上げにつながるため、Amazonで出品するメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
入金サイクルが早い
Amazonは他のサービスと比較して入金サイクルが早いという特徴があります。
通常、入金サイクルは月末締めの翌月末入金ですが、Amazonは14日サイクルなので約2倍早い計算となります。
入金サイクルの早さは、特に事業開始直後など資金繰りが厳しいときにこそ助かるため、事業を初めて開始する人でも安心です。
ただし、Amazonの売り上げには「引当金」があるため、売り上げの全てが14日サイクルというわけではありません。
引当金は売り上げの50%にあたり、引当金は売り上げの入金からさらに14日後となります。
Amazonで出品をするデメリット
Amazonでの出品は、メリットだけでなく以下のようなデメリットも存在します。
・販売手数料が高い
・価格競争で消耗する可能性がある
販売手数料が高い
先述したように、Amazonは出品費用は安めなのものの、販売手数料はやや高めです。
販売手数料はカテゴリーによって異なり、例えば本やゲームソフトは15%、大型家電は8%です。
また、本やCDなどは販売手数料だけでなく15%の成約料を支払わなくてはならないため、売り上げが想定より少なくなってしまう場合もあるでしょう。
価格競争で消耗する可能性がある
Amazon利用者が多いことはメリットでもありますが、利用者が多いということはその分出品者も多いということになります。
特に類似したカテゴリーを出品している人はライバルとなるため、自分が出品している商品が先に売れるよう価格を下げてくる可能性があります。
それに対抗してこちらもさらに価格を下げてしまうと不毛な価格競争が始まってしまい、お互いに利がありません。
需要のある商品なら価格競争をしなくても十分な回転率で売れていくため、価格競争で消耗することはなるべく避けましょう。
Amazonで出品をするなら自宅の住所を避けることがおすすめ
Amazonで出品をする際には住所を登録しなければなりませんが、自宅の住所を公開することはプライバシーの面からもできるだけ避けることをおすすめします。
自宅で作業をしていて自宅以外の住所を使いたい場合は、バーチャルオフィスを利用してみましょう。
Amazonへの出品で住所バレを防ぐならバーチャルオフィスがおすすめ
バーチャルオフィスは一等地のオフィスの住所のみを借りることができるサービスです。
バーチャルオフィスを利用することで、以下のようなメリットを得られます。
・プライバシーを守れる
・郵便物の受け取りから転送が可能
・一等地に格安で住所を構えることができる
プライバシーを守れる
Amazonで出品する場合、自宅の住所を公開しなければなりません。
仕方のないこととは言え、自宅の住所を公開することに抵抗のある方も少なくないでしょう。
その点、バーチャルオフィスを利用すればビジネス用の住所を借りることができるため、自宅の住所を公開する必要がなくなります。
プライバシーを守るという意味でも、バーチャルオフィスの利用は効果的なのです。
郵便物の受け取りから転送が可能
バーチャルオフィスは住所を借りる以外にもさまざまなサービスがあり、その中に郵便物転送サービスというものがあります。
このサービスはバーチャルオフィスの住所宛に届いた荷物を保管・転送してくれるサービスです。
商品の仕入れ等で荷物が送られてくる機会は多いため、郵便物転送サービスは出品者にとって非常に有用と言えるでしょう。
一等地に格安で住所を構えることができる
バーチャルオフィスを利用すれば一等地の住所を借りることができます。
一等地の住所は信用度に直結する要素の一つとなるため、出品者プロフィールで住所を公開するだけで他の出品者と差をつけることができるでしょう。
通常一等地に構えるオフィスを借りようと思うと大量の資金が必要となりますが、バーチャルオフィスなら住所のみのため、格安で一等地の住所を利用することができるのです。
Amazonショップ開設の際のバーチャルオフィスならCandee.worksがおすすめ
バーチャルオフィスは、個人のフリーランスやスタートアップ企業を中心に、コスト面やビジネス効率化などの面から起業のハードルを大幅に下げられるため、非常に注目されているサービスです。
単に起業時の効率化を図る以外にも、都内の一等地を借りるブランディングや、電話・会議室の継続利用など利点が様々あります。一方で、業種業態によっては活用できないなどデメリットも存在しますので、自社の目的や業種などもふまえ注意が必要です。
様々な機能やサービスを格安で提供しているバーチャルオフィスであれば、Candee.worksがおすすめです。これから独立や起業、副業などをお考えであれば、月額1,500円(税別)から利用できます。渋谷の一等地を住所として活用でき、法人登記も可能です。郵便物転送など各種オプションも多数ご用意しています。また、会社設立前から、設立、設立後までビジネスの成長をサポートを行うサービスもあり、Candee.worksにお任せ頂ければ、安心して格安で法人化をすることができます。